愚を編む。居飛車メインで将棋の研究をしてマス 

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ゴキゲン中飛車「超急戦回避策」の研究

   ↑  2016/08/07 (日)  カテゴリー: 将棋
 ここ数年で「超急戦」のイメージはすっかり変わってしまった。少し前までゴキゲン中飛車が受けて立つ戦型であったのに、今では回避するのが当たり前だ。私は超急戦で勝てないならゴキゲン中飛車は破綻していると思うので納得しがたい風潮だが……。
 というわけで今回は、超急戦回避策について咎める方法を検証する。

 ▲2六歩△3四歩▲7六歩△5四歩▲2五歩△5二飛▲5八金右△6二玉(基本図)
52.png
 △5五歩と突くと▲2四歩で決戦になるので、角道を開けたままにする。部分的に▲2四歩は成立しないが、先手は▲2四歩が成立するように手を進める。後手の作戦は――
 ①△8八角成~△2二銀で受ける
 ②△3三角・△2二飛と向飛車へ
 ③△1四歩・△5五歩で決戦狙い
 ④△5五歩・△3五歩で石田流へ
 ⑤△5五歩保留・飛車ぶつけを狙う
 ――経験したことがあるのを含めてこのぐらいだろう。内、①は論外。本気でこれを指しているなら中飛車はやめた方が良いだろう。上図以下▲4八銀△8八角成▲同銀△2二銀▲7七銀△3三銀▲6八玉△7二玉▲4六歩△8二玉▲7八玉△7二銀と進んだぐらいで後手の主張は何一つない。「指し慣れてるのでやりました」感満載のお粗末な構想だ。

 △3三角・△2二飛と向飛車へ
 激減した形。以下は昨年王位戦予選▲豊島-△久保戦を参考にさせていただく。
▲4八銀△3三角▲同角成△同桂▲6八玉△2二飛▲2六角△5二玉▲7八玉△4二銀▲5六歩△5三銀▲3六歩△4四銀▲5七銀△6二金▲6六銀△5三角▲3八飛△3二飛▲5五歩
53.png 54.png
 手順中、▲2六角が後手陣を咎める妙角。△5二玉以外では馬が作られるので仕方ないが、一直線に進んで先手の攻めが決まった。
 これは綺麗に後手が潰れてしまったが、例えば△6二金では△6二玉▲4六銀△7二玉の方が良い気がする。桂頭を攻められることが確実で、好んで後手を持ちたいという人はいないだろう。▲2六角の時点で先手ペースなので、△3三角は先手良しが私の見解だ。

 △1四歩・△5五歩で決戦狙い
 あまり見かけないが、気になっている人はいるんじゃないだろうか。
▲4八銀△1四歩▲6八玉△5五歩▲2四歩△同歩▲同飛△5六歩▲6六歩△5七歩成▲同銀△5六歩▲4六銀△1三角▲2一飛成△4六角▲同歩△5七銀
59.png56.png 
 お互い一切妥協なしの斬り合いだが、結論から言うとこの仕掛けは後手失敗。この局面では▲6七玉だろうが▲7八玉だろうが▲7七玉だろうがこの攻めは受かる。わかりやすく受かるわけではないが……私は▲6七玉派なのでその手順を紹介しよう。
▲6七玉△5八銀成▲同金△5七金▲同金△同歩成▲7七玉△6七金▲8六玉△6八と▲5三歩△2二飛▲同龍△同銀▲6八銀△同金▲2八飛△3一銀▲6八飛
57.png 58.png
 こうなれば先手が良いのは明らかだ。後手からは△5九飛、△5六歩などが候補だがいずれも遅く、▲7五桂や▲6五歩が厳しい。
 途中▲5三歩に△同飛は▲2六角としてやはり先手良しと見ている。次の▲5四歩が詰めろだ。よって△1四歩の強襲は成立しない

 △5五歩・△3五歩で石田流へ
 一つの妥協策。すぐ咎めずとも、やがて後手の無理が目立ってくる。
▲4八銀△7二玉▲6八玉△5五歩▲2四歩△同歩▲同飛△3二金▲2八飛△2三歩▲4六歩△3五歩▲4七銀△5四飛▲9六歩△9四歩▲8六歩△8二玉▲7八玉△7二銀▲8七玉△2四飛▲2五歩△3四飛▲7八銀
60.png 61.png
 後手は▲2五歩を打たせて満足……と言いたいところだが、飛車を持ってくるのに一手損、5五の位は不安定。囲いの脆さと合わせて既に先手模様勝ちと言えよう。
 玉頭攻めがないので天守閣美濃が堅く、次に▲3八飛からの攻めが確実だ。勝率70%はあるだろう。

 △5五歩保留・飛車ぶつけを狙う
 飛先交換を飛車ぶつけで受ける従来のスタイル。後手は△5五歩を突かずに駒組みすることになるが、先手が▲2四歩を突くかどうかは一つの権利だ。
▲4八銀△7二玉▲6八玉△8二玉▲7八玉△7二銀……テーマ図
62.png 63.png
 テーマ図から9筋の交換をして▲2四歩がよくある定跡。▲2四歩△同歩▲同飛△8八角成▲同銀△2二飛▲2三歩△5二飛▲2八飛△5五歩▲7七銀△4四角▲4六歩△2六歩と進み、以下変化の多い勝負が続く。
 かなりの研究勝負になるため、自信がある変化を見つけたなら挑んでみるといいだろう。私は対向形が嫌いなのであまり研究していないが(笑)。

 ▲2四歩を突くかは権利。なら捨てることも可能なわけで、テーマ図から▲6六歩と穴熊を目指すのも有力。一直線穴熊に合流することになるが、後手が美濃に決めてしまったのが先手の主張。美濃が劣るとは言わないが、実戦的に先手が勝ちやすいのでは、とも思う。
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 穴熊嫌いな人は9筋の交換を入れて▲5六歩もある。後手が釘付けになってるうちに駒組みを進めようという意味だ。これには△3三角とするしかない。△5五歩と紛れを求めるのは不成立。▲同角成△同桂▲2四歩△同歩▲同飛に後手がどう受けるか。
 △3五角は定跡として有名だが、▲2三飛成△2二飛▲2四歩△2三飛▲同歩成△4五桂▲2五飛と進めて先手が良いと思う。
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 △3五角に代えて△2二飛が自然な有力手。▲2三歩に対して△2一飛がいい位置。▲5三角△3二金と進んで手が悩ましい。互角だとは思うが先手が忙しいか。 
68.png 

 随分煩雑な解説にはなってしまったが、それだけ咎めるのも一苦労ということだ。①~④の作戦に対しては上記の対応で先手が良くなるというのが私的な結論。に関しても先手が悪いということはないだろう。是非自分なりの対策を見つけて欲しい。
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2016/08/07 | Comment (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

塚田流「角換わり△6五同桂革命」の研究3

   ↑  2016/08/05 (金)  カテゴリー: 将棋
 前回の塚田流を扱った記事で公開した△2六角の変化について補足しようと思う。
 実は某棋士との指導対局にてこの手を披露する機会があり、深く研究することができた。
43 45
 △2六角▲4七金△6五桂▲同銀△同銀▲7三角△8一飛▲6四角成△7六銀▲7四歩△6六歩▲6八歩……までは調子が良かったものの、次の△6一飛が反撃のお手伝いになって惨敗。△6六歩に代えて△3七角成▲同金△6六桂なら後手良しだったようだ。
 感想戦を経て知ったのは、▲2五桂は必ずしも必要ではないということだ。私自身はそこまで認識していなかったが△1五角の形は思いの外優秀で、▲2四桂という有力手を潰しているのだという。しかし放っておけば角切りがあるのは前述の通り。▲4七金は玉が弱くなるし▲2五桂がないのでそれほど考えていなかったが、角が切られることを前提にすれば2筋に飛車が残るという主張はある。

 よってこの戦法を使う場合、△3七角成が後手の切り札であり、先手はどこまで△2六角を許すかが焦点になってくる。▲2七飛なのか▲4七金なのかも悩ましい。手順中▲7四歩の突き出しは▲7五馬と▲7二銀を狙った鋭い手で、後手は飛車を見捨てた内に攻めきる必要もある。正直、お世辞にも攻めが得意ではない私にこの間合いを見切るのは無理だ(笑)
 後手の弱点をまとめると、▲7三角▲2四桂が厳しい。一度▲2二歩と叩かれるのは常に△同金とするとして、馬で6五の銀を追われる展開は避けられず、▲2四桂もかなりの厳しさ。▲6四角成には△7六銀打、▲5五角成には△5四銀打が想定で、▲2四桂のターンが回ったら詰ますぐらいでなければならない。この条件から考えると、▲4七金よりは▲2七飛の方が玉が堅いので寄らなそう。ただ▲4七金型は角を切られても飛車の横利きが残っているという主張がある。

 この戦法を考えた時からの懸念なのだが、すぐの▲2四桂は有効なのか?
 ▲2七飛△6五桂▲同銀△同銀▲2四桂△7六歩▲3二桂成△同玉▲2四歩
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 これに対しては△3一銀しかなさそうだ。そこで▲2五桂と3三に打ち込む筋を見せるが、▲2五桂△7七歩成▲同桂△6六桂▲2三歩成△4一玉で何を指すか? 平凡な▲6五桂には△7七歩▲同金△5八桂成で寄りそう。だが▲3三桂不成を視野に入れた▲2六飛が以外に早い。△7六銀打で、先手は▲3二金か、▲3三桂不成か。激しい終盤戦でお互い受けが利かない形なので、詰みまで研究できそうな形である。Give me PONANZA!

 しばらくこの戦法を指していて感じたのは、とにかく僅差過ぎるということ。なんとか誘導して結果僅差ってどういうことなの。「俺の終盤は世界一だぜ!」ぐらいの自信がないとやってられない。これなら素直に△4二飛作戦を研究した方が有意義に感じる。
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 今のところ後手の目指すべき理想型すら分からない状態なのだが、誰かこれに名前をつけて流行らせてくれないだろうか(他力本願)。△6五歩▲同歩△同桂▲6六銀△3五歩が果たして成立するのかというのがまず怪しい。というのも、5三を守る為に△6二金が必要なので、その間に先手に先受けされる可能性があるからだ。それに△6二金は割り打ちがある。△4一飛も指したい。そんなので勝てるか? という話である。
 公式戦で一回だけあった棋譜を参考にしてみた手順がこちら。
△4二飛▲8八玉△2二玉▲4八飛△5一金▲4五歩△2七角▲4七金△4五歩▲5八角△3五歩▲2八飛△4六歩▲2七飛△4七歩成▲同角△4六金▲2四歩△同歩▲4五桂△同銀
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 まあこうなれば後手もやりがいがある。ただ見た目以上に玉が薄いのは気になるところだ。感覚がつかめるまでは実戦あるのみである。need more effort...

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2016/08/05 | Comment (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

先手中飛車「5筋位取り拒否」の研究2

   ↑  2016/08/05 (金)  カテゴリー: 将棋
  前回は中飛車に対し後手が穴熊にする作戦を検証した。今回は基本図から(2)△7七角成の方を研究してみる。▲同銀△6四銀▲3八銀△3二玉と進んで、先手は▲8八飛か▲5九飛か選ぶ事ができる。前者は菅井流と呼ばれる戦型で、角交換+向飛車という良くある形になる。ここでは▲5九飛型に絞って展開しようと思う。

 ▲5九飛には△4二銀と中央に構える。▲1六歩△1四歩の交換を入れて、先手にはいくつかの手段がある。まずは相手に一手指させてから速攻を狙う▲9六歩から。
▲9六歩△2二玉▲6六銀△3二金▲7七桂△4四歩▲7八金△4三銀▲6五銀
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 先手はこのまま駒組みを進めてると後手ばかり堅くなるので、流れを激しくしたい。しかし△5三銀▲5五歩△同歩▲同飛△5四歩▲5九飛△6四歩▲5六銀△5二金▲6六歩△7四歩▲6五歩△7五歩▲同歩△8六歩となると後手の反撃が間に合ってくる。攻め合いになると金銀の働きで後手に分があるだろう。△6四銀型にわかりやすい速攻は通用しない。

 ▲9六歩では思わしくなかった。その一手を陣形の整備に回す▲7八金はどうか。これには△7四歩が▲6六銀を牽制する機敏な手で、▲6六銀△8六歩▲同歩△同飛に▲8七歩と打つしかない(▲7七桂には△8九角が成立するため)。以下△8二飛▲7七桂△7三桂となると先手からは手の出しようが難しく、ただ後手の主張が通った形になる。
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 よって▲6六歩と「歩越し銀には歩で対抗」する方が本筋になる。△4四歩▲6五歩△5三銀引▲5五歩△同歩▲同飛△5四歩▲5九飛まで進んで、一旦は駒組みに戻る。後手の懸念は▲4六角などのコビン攻めだが、将来的に飛車先が切れる形なので見た目ほどの迫力はなさそう。どちらかというと先手の方が気を遣うのではないだろうか。飛車先が先に切れている主張もあるので形勢は互角だろう。
 ちなみに、私なら右図で△4五歩と指してみたい。陣形の発展を許さないのと、▲3六歩を強制させる狙いだ。▲3七角には△9二飛で耐え、△4四銀右と繰り替えて押さえ込む狙い。3七の角を標的にしていくスタイルで、矢倉党ならわかりやすい局面ではないだろうか。

 ▲7八金は▲6六歩型なら互角の形勢になるようだ。だが、どうにも工夫が足らない感が否めない。そこで▲2六歩と銀冠を目指す手がある。
 ▲2六歩△2二玉▲3六歩△3二金▲2七銀△4四歩▲3八金△4三銀▲3七桂△5二金
 ▲2六歩は銀冠を目指すだけでなく、複数の狙いを秘めている。先手が攻めようとしなければ後手からは攻めることが難しいので陣形を発展させておくというのが一つ。そして薄い端を攻めるというのが二つだ。そして次の手こそ先手の真の狙い――▲6八角!
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 初見ではまず驚くであろう自陣角だ。打つタイミングとしては△2四歩が入っていない時が望ましい。この角の狙いは△2四歩・△2三金型に組ませず、端を補強できない状態にして端攻めを確実にするというのが一つ。間接的に8筋を守り、▲6六銀のリスクも減らしている。そして△7四歩の牽制でもあり、▲4六角の覗きも水面下の狙いなのだ。

 この局面、既に後手は忙しい。▲1八香~▲1九飛の攻めを前に、反撃する手段がほとんどないからだ。となると後手は受けなければならない。初見ではあえて穴熊にして端攻めを受け止める作戦を選んだが、駒を渡されても反撃が乏しく惨敗となった。それから色々と考えてみた結果、△5三銀が最善なのではと考えている。
 一見、手損であり5筋の交換もされてしまう不思議な手だ。だがそれこそがこの銀の狙い。5筋の交換をさせることで手厚さを築き、反撃の種を作るのが目的なのだ。
 △5三銀▲5五歩△同歩▲同飛△7四歩▲5九飛△6四歩▲4六角△6三金
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 5筋を交換したらその間に後手の陣が発展する。5筋の歩をすぐ打たないのもポイントで、先手は飛車を動かしづらい。▲6六銀は△8六歩で、△7三桂からの活用も見込んでいる。これは△7四歩と△6四歩が突けたのが大きく、飛車の利きが消えれば△4五歩~△4四銀右と活用していく攻めもある。さっきとは見違えるような好形だ。
 先手は初志貫徹の▲1八香の方が勝る。それで潰れては話にならないが、△5三銀の効果はまだ終わらない。
 △5三銀▲1八香△4二銀▲1九飛△3三銀▲1五歩△同歩▲同香△1二歩▲1四歩△4二金右▲6六銀△3一玉
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 右銀を玉に引きつけるのが受け。△3三銀型が端に強い構えで、△2四銀で攻めを止める狙いがある。それともう一つ、▲2五桂に△6四角の反撃を狙っているのだ。左図になると後手の堅陣が素晴らしい。端を攻めても仕方ないので▲5九飛とした場合、▲5九飛△8六歩▲同歩△8七角▲7七銀△6九角成▲同飛△5八金▲1九飛△6八金▲同銀△8六飛が想定手順。駒損なし、堅陣のままで飛車がさばけて後手ペースではないだろうか。

 結論に入ろう。5筋を狙って駒組みすると後手の形が活きやすく、先手が動きづらい形勢。▲6六歩と歩越し銀に目をつけるのは有力。しかし後手は盛り上がりを優先してどうか。
 そして端に目をつけた▲6八角の布陣が強敵である。これに対しては△5三銀と遊んでしまう銀を活用することで受けてみる。後手は駒効率が良く、反撃の手段が多いので指せるとみる。参考図のように進めば楽だが、先手の変化が読みづらい。今後深く掘り下げていきたいところだ。

この記事に含まれるタグ : 将棋 5四歩・6四銀 先手中飛車 

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先手中飛車「5筋位取り拒否」の研究1

   ↑  2016/08/04 (木)  カテゴリー: 将棋
  初手▲5六歩――今では当たり前に見かける手となった。最近は後手石田流に対し左穴熊が押され気味という印象があるが、居飛車党としては相振りにするより飛車先を伸ばして勝ちたいものだ。というわけで今回は「5筋位取り拒否」に焦点を当ててみる。
 ▲5六歩△8四歩▲7六歩△8五歩▲7七角△5四歩▲5八飛△6二銀▲4八玉△4二玉▲3八玉△3四歩▲6八銀△5三銀▲2八玉……基本図
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 ▲5八飛で▲8八飛とする升田式向かい飛車もあり、有力だ。基本図からは(1)△4四歩か(2)△7七角成かで後手の作戦が分岐する。


 (1)△4四歩は穴熊にする狙い。5筋は交換されてしまうが、5三銀・4三金型に組めれば5筋が手厚いので問題ないという思想だ。素直に駒組みを進めると後手が満足なので、先手は積極的に動いていく必要がある。
△4四歩▲5五歩△同歩▲同飛△5四歩▲5九飛△5二金右▲3八銀△4三金▲5七銀△3二玉▲5六銀△3三角▲4六歩△2二玉……テーマ図1
3 
 先手の攻撃陣はほぼ完成。ここから▲4五歩の仕掛けが成立するタイミングを見ていく。まずテーマ図から▲4五歩にはどうするか?
 ▲4五歩△同歩▲3三角成△同桂▲5五歩△4二銀上▲5四歩△同金▲7七桂△3二金▲6五銀△5五歩▲5四銀△同銀▲7一角△7二飛▲4四角成△4三銀打▲2六馬△5三角▲同馬△同銀▲8三角△6二飛▲6五桂△4二銀▲6二金△同飛▲同馬△6五銀▲8一馬△5六歩
2 
 長くなってしまったが、大事な変化なので盤に並べて欲しい。▲4五歩~▲5五歩は中飛車の常套手段。これに対して△4二銀上が先手の猛攻を防ぐ大切な構え。△5三角は▲3六馬が気になるが、△7四歩と桂頭を攻めれば飛車角が活き、馬が遊ぶ。ほぼ必然の進行となり、結果図では形勢は互角。先手は駒得だが△5五角などが厳しく、手厚い後手陣を崩すターンが回ってくるか。

 この変化に自信がなければ、テーマ図1で▲1六歩と待つ手は考えられる。これには△3二金が最善の待ち方で、ここで▲4五歩はどうなるか。
 ▲1六歩△3二金▲4五歩△同歩▲3三角成△同桂▲5五歩△4二銀上▲5四歩△同金▲7七桂△6四歩
0 
 今度は一手遅いので△6四歩と銀ぶつけを消すことができる。こうなると先手が攻めるのは難しそうだ。今度は▲3七桂を足して攻めてみる。
  △3二金▲3六歩△1二香▲3七桂△1一玉▲4五歩
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 △2二銀の前に仕掛けたいのだが、これには厳しい反撃があった。
△8六歩▲同歩△4五歩▲同銀△7七角成▲同桂△4四歩▲5六銀△8六飛▲7八金△3五歩……と進めて、後手有利。
 このように、ただ▲3七桂では桂頭を攻める反撃があって上手くいかない。だが▲5二金左から固めると△2二銀~△6四歩とされて、先手の5六の銀が遊ぶ展開になってしまう。悠長にしていると△7三桂の攻めが厳しく、既に先手が苦しい。

 結論としては△2二玉の瞬間に仕掛けるのが最も効果的で、手待ちはするだけ後手の得になりやすいようだ。ただお互い不安定な形なので、良い手一つでひっくり返ってもおかしくないだろう。△4四歩穴熊」は十分有力、ということで今回の話を締めさせていただく。

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